2019年10月28日(月)UP マーケティング

医薬品プロダクトマネージャーの育成を考える
~ブランドマネージャーの選抜 私の経験から~

製薬業界で最も人数の多い職種であろうMRにとって、職種を跨ぐ異動を望む方は少なくないと思います。例えばMRからマーケティングのブランドマネージャー(以下、BM)への異動などは、本人にとっても任命したマーケティング部門の上司にとっても期待と不安の入り混じった大きな出来事ではないでしょうか?


自分自身のことを振り返ってみれば、当時MRとして10数年の経験を積み、総合職で一番上の職級に到達していた私は、翌年の管理職試験を受ける準備をするよう支店長より助言を受けていました。個人での成績ももちろんですが、過去劣勢だった担当エリア(1つの県)全体での営業成績も伸びて来て、メンバーとの信頼関係やチームとしての一体感も醸成され、とても好調でした。


異動の話は、前兆が全くなかったわけではなく、マーケティングの候補生として選抜された中堅MR数十名の中の1人として会社が外部に委託した基礎的な研修を受けておりました(次回に詳述)。それでもマーケティング部門への異動の内示は大きな驚きでした。


実際に着任してみると、営業部門から見ていた景色とは全く違うものが見えるのはもちろんでしたが、それらの未経験業務についても「本社が関わることで失敗は許されない」というプレッシャーもあって相当に気を張って取り組んでいたことを今でも鮮明に思い出します。


前出の尾上氏のコラム『ブランドマネージャー(プロダクトマネージャー)の選抜はどうすると良いのか?』にあるBMの選抜について、私も当時から気になっていたので、直属の上司である部長に、なぜ選ばれたのかを異動からしばらく経ってから聞いたことがあります。
彼の回答はこうでした。「理由は幾つかあるよ。まず君は、今回担当してもらう新製品と同じ領域の製品の成績が良かったことが挙げられるね。」これは多くの方が納得できる理由ではないでしょうか。続いて、「君の社内外での様々な事象に対して、図抜けて物怖じしない姿勢は前からよく見ていた。担当してもらう新製品は戦略的位置付けになり、他社とのコ・プロモーションなので、主力品のように営業部門全員が必死に取り組むまでは期待できないかもしれない、だからBM自身に力強い推進力が必要になると考えていた。」さらに、「マーケ候補研修でのレポートや講師の評価も参考になった」と伝えてくれました。それまで、殆どゆっくり話したことのない本社の部長が私のことをこんな風に見てくれていたのかという驚きと嬉しさは、今でも心の中で大切にしています。


次回は、選抜理由の1つにもなったマーケ基礎研修についてお話ししようと思います。

コラム筆者紹介

講師紹介

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講師名 末延 成彦
所属 元外資系製薬企業 マーケティンググループマネージャー
略歴 10年超のMR経験を経て、複数の外資・内資製薬企業のマーケティング部門にてジャンルの異なる疾患領域の製品マーケティング業務を担当。 プロダクトマネージャーやグループマネージャーとして新製品の発売や適応追加などを数多く経験。2018年11月より個人でマーケティングコンサルタントとして活動し、現在に至る。信条は、医薬品の価値最大化を通じた患者さんと医療の発展への貢献の追求。
コラム 医薬品プロダクトマネージャーの育成を考える

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