2017年4月27日(木)UP 営業力強化(消費財)

Segment of One & Only様 ID-POSマーケティング研究会参加レポート

ID-POSデータを活用しながらお客様を知り、小売業とともにカテゴリー活性化・ブランド育成プランを構築できる人材の育成を目指し、本講座「ブランド育成 提案営業塾」を2017年2月より開設いたしました。
本ページでは、各回のレポートを掲載していきます。

【ブランド育成 提案営業塾2017】についてはこちら
 http://www.marken.co.jp/2016/12/2017.php


第1回塾レポ:お客様・ショッパー視点の提案とは何か?
参加レポート:サンキュードラッグ様主催「潜在需要発掘研究会」
第2回塾レポ:ID-POSの活用方法
参加レポート:Segment of One & Only様主催 ID-POSマーケティング研究会参加レポート
第3回塾レポ:ID-POSを活用した仮説づくり
第4回塾レポ:顧客に伝える価値と店頭施策作り
第5回塾レポ:価値と顧客を創造する提案の実践(実施に提案)
第6回塾レポ:実践レビューと実行計画
次回開催(2017年10月スタート)についてはこちらからお問い合わせください

◆ID-POSマーケティング研究会とは
「ブランド育成 提案営業塾2017」のプログラムの一環として、受講者の皆様とSegment of One & Only様主催の「ID-POSマーケティング研究会(2017年4月21日開催)」に参加してまいりました。

「ID-POSマーケティング研究会」とは、Segment of One & Onlyに参加する小売業のID-POS(登録ID数 約1,400万件、店舗数 約1,400店、データ件数40億件以上、全国の加盟小売業数23企業)をご契約している企業と小売業の間の研究会として、2012年からスタートされています。
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研究会での主な取組内容は、参加小売企業、メーカー、卸、販促メディアが参加し、ID-POSを元にした購買行動分析実施、顧客プロファイリングに基づき、それぞれの立場から改善提案、各小売業で実証実験を行い結果を共有されています。

当日は、小売業・メーカー・卸と会場には多くの方が出席する中で、3つのカテゴリーの購買行動分析を元にした提案と2つの実施企画の検証結果についての活発な討議がなさていました。

その中で特に、印象に残った、施策提案を検討する上での重要要素と感じたポイントに関してレポート致します。


■その施策により、お客様にどんな変化を感じて貰いたいのか?に着目

購買行動分析を元にした提案事例では、新規購入者数の減少が問題になっている中で、メーカー様から新規顧客獲得の為の「トライアルセット品」の提案がありました。

提案内容の質疑の中で問題提起されていた事として、

・このトライアルセット品を使う事で、購入して頂いたお客様にどんな使用価値や変化を感じてもらいたいのか?感じてもらいたい変化をメッセージとして刷り込んでいくべきではないか?

・このトライアルセット品を購入して頂いたお客様に、次にどんな商品をリピートしてもらいたいのか?購入後のお客様にどういう行動をして頂く想定をすれば良いか?

・このセット品は、本当に使ってもらいたいお客様に刺さるものなのか?お値段が安いという事で買って頂くという事にならないだろうか?

・セット品をクロスMDで実施する売場やメッセージは適切か?むしろ接客のツールとして有効ではないか?

といった事でした。
施策提案となると、とかく、その対象になっている商品を売り込む事が目的になりがちですが、

「使用するお客様に感じてもらいたい変化やその後にどういう行動をして頂きたいか?」
「使用するお客様に感じてもらいたい変化を刷り込める正しいメッセージになっているか?」

これらが、施策提案を行う上で、留意しなければならないポイントだと感じました。

■機能価値と使用価値の違いに着目する

次に討議されたカテゴリーも新規の購入者数の減少が問題になっており、新規購入者数を上げ、買上率をアップさせる施策提案がなされていました。その際に、提起されていたポイントは、

・新規の購入者を増やす為の施策のメッセージは「機能価値」の訴求になっていないか?購入意向を更に上げるには、ターゲットとするお客様に対してポジティブな「使用価値」を訴求する必要があるのではないか?

・お客様に対してポジティブな「使用価値」を伝える為のキーメッセージとして適切な文言は何か?

という点でした。

商品をお客様に売り込む為の店頭施策のメッセージを検討する際、ついつい、「●●成分配合」や「除菌が出来る」等、その商品の持つ「機能の価値」を訴求したくなりがちですが、お客様に発信すべきは、むしろ、「お客様がその商品を使った事で、どういう使用価値を感じて頂けるのか?」という点を深く掘り下げる事で、「除菌が出来る事でお客様が感じる使用価値は?」をシンプルにお伝えする事がお客様の購買に繋がるという視点で討議がなされていた点が印象的でした。

「我々が提案しているメッセージは、お客様に刺さるポジティブな使用価値が訴求出来ているか?」

施策提案を成功に導くためにも、この点は、こだわらなければいけないポイントであると再認識致しました。


◆問題点を深く掘り下げ、課題設定が出来ているか?

今回の研究会で討議されたどの提案や検証報告でも共通して感じたのは、「問題点を深く掘り下げ、課題設定が出来ているか?」という点が、施策を成功裡に導く、重要なポイントであるという事でした。

提案塾内で毎回触れられていることですが、参加させていただいた会でも、

・カテゴリー売上=買上率×数量/人(購入頻度×数量/回)×平均単価
・カテゴリー購入者=新規購入者+継続購入者

ID-POS分析の因数分解により、

・カテゴリー新規の購入客数が減少している。
・カテゴリーの買上率が下がっている。下がっている年代は30代女性である。

といった問題点が明確にされていました。ただ、こうした問題点を解決する為の提案を検討するには、「何故、30代女性の買上率が下がっているのか?」を深く掘り下げ仮説を作る事で、正しい課題設定をする事が可能になります。

そのヒントになるのが、例えば「30代女性でお店に来店されているが当該カテゴリーを買っていないお客様は、他カテゴリーではどんな商品群を購入しているか?」に着眼する事です。
例えば、カテゴリー非購入者が買っている他の商品群を見ると、高単価・高付加価値型商品を買っているとした場合、「非購入のお客様の求める付加価値商品の品揃えが少ないのではないか?」または、「品揃えされているものの当店で取り扱っている事が認知されていないのではないか?」といった課題設定を行う事が出来、有効な打ち手の検討に移る事が出来ます。

とかく、施策提案は結論を急ぎがちになる事が多いですが、

「因数分解の指標により顕在化した問題点について、「何故?」の視点で深く掘り下げ、課題設定を行えているか?」

がよい施策を生む近道であるという点であるという事は改めて留意しなければいけないポイントと感じました。


■他カテゴリーの購買行動を知る重要性

研究会終了後にサンキュードラッグの平野社長とお話させて頂いた際に、メーカーの自社の施策提案のアイディアを高める上では、「他カテゴリーの購買行動を知る」事が非常に重要であるという点について示唆頂きました。

・他のカテゴリーでは、新規顧客の減少に対して、使用価値に着眼した●●というメッセージを訴求した事でお客様の購買を喚起出来、●%の買上率の改善に繋がった。

等、研究会で披露されている事例を、自社のカテゴリーに置き換えた時に、どう応用・発展出来るか?という視点で考える事が、「お客様を知り、どう伝えるか?」の着想のヒントになり、よりお客様に近づく仮説を導き出す事が出来るようになるという点でした。
平野社長ご自身も、「他のカテゴリーでのケースを踏まえてアイディアを着想し発展・応用している事が多いよ」とアイディアの着想の秘訣を教えて頂きました。

ID-POS研究会の中で、小売業とメーカーの建設的な議論を通じ、1人1人のお客様を知り、価値をどう伝えるか?を通じて、潜在需要を発掘し、お客様を育成する事に繋がる事を再認識させて頂く貴重な1日でした。

コラム筆者紹介

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