2016年10月25日(火)UP 営業力強化(生産財・産業財)

代理店戦略=再考3【6:分類E「課題獲得型代理店」の戦略課題とメーカー政策】

本セミナーは皆様の代理「代理店戦略=再考= 」「代理店戦略=再考2=」と合わせて、生産財・産業財メーカーの皆様にとって代理店戦略立案の一助となれば幸いです。

なお、本コラムでいう「代理店」とは、製品・サービスをエンドユーザー(法人)に販売するためのチャネル(販路)のひとつであり、一般的には販売代理店、ディーラー、特約店、販売店などの名称で呼ばれている企業を指します。


CONTENTS
 第1回 『なぜ代理店を特性ごとに分類することが必要なのか?
 第2回 『分類A 「専門商品複合機能店」の戦略課題とメーカー政策
 第3回 『分類B 「総合商品複合機能店」の戦略課題とメーカー政策
 第4回 『分類C 「専門商品単機能店」の戦略課題とメーカー政策
 第5回 『分類D 「サービス型代理店」の戦略課題とメーカー政策
 第6回 『分類E 「課題獲得型代理店」の戦略課題とメーカー政策
 第7回 『その他 「広域型代理店」と「地域密着型代理店」の併存

店戦略にお役にたてるような情報を配信して参ります。

前回のコラムでは代理店の特性分類D「サービス型代理店」について、代理店の戦略課題とそれに対応したメーカー政策をご紹介しました。今回は特性分類E「課題獲得型代理店」について、同じく代理店の戦略課題とそれに対応したメーカー政策を見ていきます。

代理店再考6

1.「課題獲得型代理店」に該当する主な業種

この分類の代理店は、案件や物件の獲得と対応をおこなうことをビジネスとしており、自治体公共案件窓口業者(入札参加申請に基づき審査による資格取得者)や建設工事業、事務用品納品業、OA機器納入業、設備保守サービス業、コンベンション事業、イベント業、宴会運営業、などが挙げられます。


2.「課題獲得型代理店」の戦略課題

戦略課題としては大きく3つ挙げられます。

【1】契約・受注を促進する情報提供力
・自社商談室、ショウルーム、プレゼンテーションルーム等の環境整備
・必要な資料、データ等を顧客の求めに応じて充実した状態で提供できる
・顧客の購買欲求を刺激する情報提供方法の充実
・契約に関する透明性、遵法性、倫理性等の重視
・顧客の来社を歓迎するしくみ(工場見学、立会い検査、見学会、研究会)
・顧客側に出向く場合に情報提供効果を高めるしくみ

【2】自社の強み(競争優位性と顧客価値)を相手に理解してもらう工夫
・取引メリットの差別化=取引とは元々価値のあるもの同士の関係

【3】価値表示としての価格見積内容と価値の妥当性を重視
・見積りの正確さと提出の迅速さ、顧客が価格優先か価値優先かの検討


3.「課題獲得型代理店」をチャネルに持つメーカーの政策課題

この特性分類の代理店は、商談の時点では"モノ"が無いケースがありデモや貸し出し、テストができにくいということにあります。
また、提供するサービスの価値が見えにくい、数値に表しにくいという特性も持っています。ですので、メーカーからすると自社製品・サービスを組み込んだ代理店の提案・商談に、いかにして有益な情報を提供するかと言ったことが最大のポイントになります。
代理店から「商談に役に立つ」と思われるような情報提供や商談サポートを、営業担当者だけでなく会社として整えていくことが重要となります。

次回は、『「広域型代理店」と「地域密着型代理店」の併存』について考えていきます。

■■Shimizu's EYE!■■ 需要の質の変化に代理店の役割と機能は対応できていますか?

2016.10.24の日経新聞電子版に、調剤薬局企業が物流企業と組んで自宅などで療養する患者に処方薬を届ける仕組みを作るといった記事が掲載されていました。
このことにより、店舗で働く薬剤師の負担を軽減するとともに、高額な専用設備を持たない店舗でも重症患者に対応できるようになるとのことです。
国が進める在宅医療の普及による医療費の抑制を後押しする形になります。

従来は、薬剤師が処方箋を受けると調剤、配送、服薬指導を行っていました。しかしながら慢性的な薬剤師不足により在宅調剤まで手が回らない調剤薬局が多かったそうです。
そこで、薬剤師の業務のうち「配送」を切り離すことで薬剤師の負担を軽減させ、在宅調剤を手がけたとしても人件費を2割程度抑えることができると見ているようです。

また、重症患者の薬を扱うためにはクリーンルーム(無菌調剤室)を店舗に設置する必要があり、多様な患者の薬を扱うためには高額な設備投資が負担となっていました。
そこで、在宅調剤を扱う店舗を集約し大型の調剤機器や保管倉庫も合わせた専用拠点を作ることでこの設備投資負担が軽減されると見ているようです。

これらの取り組みは、今後大きくなる需要(在宅調剤)に対応するための施策であると見ることができます。
限られた経営資源の中でこの需要に対応するために、本来求められる自社の役割と機能を特化・集中させ、それ以外の機能はアライアンスを組んで対応するといった形です。

需要の質が変化していく中で、従来の役割と機能に固執せずその需要を取りに行くために自社も変化(役割定義の見直しと役割遂行に必要なコア機能への特化)をしていく事が重要であるということがわかります。
このことは、様々な環境変化が進んでいく中でメーカーが販売代理店に任せている役割と機能を見直す必要があることを示唆していると考えます。

代理店に求める役割と機能はこれから需要に対応できていますか?
貴社お取り引きの代理店は需要の質の変化に対応できていますか?

■■編集 はみ出しコラム■■

「ブランド」と聞くと、どのようなイメージが頭に浮かぶでしょうか。"高いもの"と思う方や"信頼できるもの"と思われる方もいるかもしれません。このような定性的な価値は、企業にとってとても重要な課題ではないかと思います。
「根拠はないが、この会社の製品は安心だ」という決定の仕方のように、人間は時に合理的ではない購買行動をすることもあります。その原因のひとつは、「ブランド」や「信頼」などと言われているものではないかと思います。
IoTやフィンテックのような、人の役割や人に求められる技術が変わりつつある中で、見えない価値を伝える方策を考えていく必要があるように感じています。(ひ)



■お知らせ■

●本コラム(代理店再考 シリーズ1-2)を冊子にまとめたものを進呈しております。

●代理店制度構築コンサルティングや、代理店・特約店様への営業支援等のサービスもご提供しております。

こちらから「代理店支援」と書いて、お気軽にお問い合わせください

コラム筆者紹介

講師紹介

講師名 清水 徹
所属 株式会社マーケティング研究協会
コンサルタント
略歴  大学卒業後、大手プレハブ住宅メーカーに営業職(セールスエンジニア)として入社。1997年にマーケティング研究協会に入社。入社後一貫して、「営業力」「マーケティング力」の強化提案を行う企画営業職として多くの業界と関わる。企画営業活動と同時にコンサルティング、営業教育にも携わり「販売代理店・特約店の活性化策立案」「代理店制度の再構築」「販売代理店・特約店の機能強化サポートメニュー開発」「営業担当者のスキルアップ教育」などの実績がある。
◆最近の支援実績
○研修
・オフィス関連機器メーカー 代理店営業部 新人研修
・OA機器販売会社 代理店営業研修
・医療材料メーカー 特約店との関係構築研修(拠点指導)

○コンサルティング他
・オフィス関連機器メーカー 代理店機能分析・戦略再構築
・OA機器販売会社 代理店分析ツール開発
・医薬系食品メーカー 取引制度適正診断
コラム 代理店 =再考2= 連載
代理店 =再考= 連載
担当セミナー 販売代理店に対する「4つの活動」再点検 (2016年7月開催)
■販売目標を達成させる代理店・特約店との取組強化法
■代理店・特約店の稼動化・活性化法
お問合せ ■代理店政策等清水徹へのお問合せはこちらからどうぞ

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