2016年7月29日(金)UP 人材育成

OJTを機能させる2 :社会人の教育とは 熟達化との出会い

前回、社会人はどのように成長するのか、と疑問を持った経緯を記しました。今日はその続きです。 人の成長、特に社会人の成長についていろいろと研究されている方にお会いさせていただき、意見交換をさせて頂きました。
その中で、東京大学の安斎先生から面白い話を教えて頂きました。
お教えいただいた内容は「熟達化」というものでした。
熟達化理論とは、ある領域で熟達者(エキスパート)となり高いパフォーマンスを発揮できるようになるまでの、経験や学習を通じた成長過程に関する研究です。
詳細は熟達化をテーマとした研究をご覧頂くとしてポイントは

1.熟達者とは、ある領域での経験を通じて、高いパフォーマンスを発揮出来る段階に達した人

2.熟達化とは、経験や学習を通じて熟達者になっていく成長過程

3.熟達の種類
 1)定型的熟達、定型的な業務を効率的に実行できる
 2)適応的熟達、業務上起こり得ることに柔軟に適応し、異なる状況に対しても
   創意工夫を持って改善できる
 3)創造的熟達、事態の予測や状況の直感的な分析と判断ができ、難しい問題解決に
   対応できるという大きく3種類

4.形式知と暗黙知
熟達化の過程で習得される知識は、「業務を通じた経験から体得した知識」、「業務上のコツ」など の暗黙知と、「知識やスキル(文章、図形などによって説明できる)」形式知の2種類

当社が熟達化理論に注目したのは、3.熟達の種類と4.形式知、暗黙知の部分です。
本コラムのテーマになっている中堅社員とは、定型的熟達者となり一通りの業務は誰のサポートを受けずに実施できる、いわゆる独り立ちし適応的熟達に向けて成長を進めていく段階にある人といえます。
その中堅社員に対する研修支援で悩まれているのは、適応的熟達を具体的に支援する適当な研修プログラムが存在しないから、もしくは適応的熟達期の悩みは研修のみで解決するのが難しいからと言った理由からだと考えられます。
研修でスキルや知識を身につけるのではなく、身につけたスキルや知識をどのように活用していくのか、知識やスキルは知っているけど実務では活用できないという点が最も大きな壁だといえます。その壁を壁とも感じず乗り越えられる人もいれば、大きな壁となってしまう人もいます。この違いはどこから来るのでしょうか。

こういったことを明らかにしていこう、という思いから中堅社員の育成を熟達化理論に当てはめて考えてみることになりました。

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コラム筆者紹介

講師紹介

講師 近藤 崇司
所属 株式会社マーケティング研究協会
代表取締役社長
略歴 立教大学大学院経営学修士課程修了。
食品メーカーへ入社後、エリアセールスとして大手量販チェーンに対しての
店舗営業を経験後、本社にてナショナルチェーンに対する施策策定などの対量販営業強化業務に携わる。 その後、株式会社マーケティング研究協会入社、消費財メーカーを中心に、競合調査、消費者(来店客)・流通調査などの各種リサーチ、販売データ分析などのデータ分析、それらを用いた戦略構築などの業務を数多く実施。
多岐に渡る支援実績から、クライアントからの信頼は高い。

【主な業務支援内容】

 1)メーカーのチャネル戦略構築支援
    流通調査、販売データ分析などからの販売戦略立案

 2)メーカーのMD政策作成支援
    販売データ、来店客調査などからのカテゴリーMD政策立案

 3)メーカー・小売業などでの各種消費者調査
    定性調査:グループインタビュー、デプスインタビュー
    定量調査:来店客調査、CLT、インターネットなど

 4)メーカー・小売業での人材育成支援
    教育研修の企画・実施

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