2016年2月15日(月)UP 営業力強化(生産財・産業財)

生産財・産業財メーカーの営業生産性向上を考える2:顧客の購買特性とメーカー営業の対応を探る〜4つ特性分類の特徴と営業活動のツボ〜

前回のコラムでは営業生産性の定義と、高めるための2つのアプローチについて考えました。今回は顧客の購買特性を、「顧客が持つ情報の量」と「製品の購買頻度」の2つの軸から考えていきます。

1.購買特性を分類する2つの軸

近年、企業の購買プロセスにおいて、製品の使用者と購買担当者が分かれ、また、技術的キーマンが存在するなど製品に対する要望が見えにくくなってきています。背景としては、国内の人員リソースを集約する集中購買システムの導入や、コンプライアンスや機密保持への意識の高まりがあります。
メーカーの営業活動では、顧客のニーズを満たすためのソリューション営業で競合他社との差別化を目指そうにも、ニーズを見つけ出しにくい環境となりつつあります。その上、その前段階として顧客の自社製品の顧客における位置づけや購買の仕方を整理されていないケースをよくお見かけします。
そこで、製品を購買頻度の高低、顧客側の情報量の多少の4分類で顧客の購買特性を整理・分類します。この4分類ごとに、サプライヤー(メーカー・販売代理店)への要求が異なり、ひいては求められる営業プロセスとスキルが変わります。

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2.分類ごとの特性と要求される期待

上記の表において、おおまかに業界・製品を分類しました。それぞれへの期待や、購買上の特性とはどのようなものがあるか整理してみました。

1)代替可能商材:
競合製品が多く、単価は比較的安価。顧客に製品選定の主導権がある。
→製品の魅力・特徴の提示。製品による新ソリューションの提供。短納期・低単価の実現。

2)買替難商材:
競合製品や単価は多様だが、製品選定の際に成約があり、関与者のみで判断できない。
→製品選定の基軸やメリットの提供。既存にはない新しい付加価値の提示。切り替えるに足る根拠の提示。
臨機応変に量やタイミング、緊急メンテナンスに対応。

3)組織変革商材:
競合製品はあっても単価が高価で、かつ、要望や方針に応じたカスタマイズが必要。
→他社との差別要素の提示。選定するメリットと時期の適切さの訴求。事業・業務への適合性の理解。

4)日常業務外商材:
競合製品が多く単価は多様。特定の要因などで突発・定期的に顧客が選定する。
→製品(サービス)の必要性、内容・付加価値の提示。顧客の購買タイミングの理解。

製品の性格によって、購買のスパンや顧客とのかかわり方は異なりますが、顧客特性を理解し、それに合わせた営業プロセス・スキルが必要とされます。人員の効率化を図る上でも、自社の資源を効果的に動かすことは今後一層求められていきます。
また製品の供給元であるメーカーと、中間流通業である販売代理店とでは、訪問部署や集めるべき情報や行動が大きく異なります。効率や効果を高めるには、それぞれに応じた対応をしていくことを目指すべきと言えるでしょう。


次回はここで整理した対応策をふまえ、顧客の販売特性に応じた営業プロセスの組み立て方と、求められるスキルについて考えていきます。

コラム筆者紹介

清水徹、佐藤光
マーケティング研究協会 人材育成支援部

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