2013年4月19日(金)UP 営業・販売人材育成

リーダーの成功法則2〜なぜあの人のチームは活気があって成果が出るのか?

2.役割と存在意識を創る

新しいリーダーがドキドキとした気持ちで臨んでいるように、新しいリーダーを迎えるメンバーもドキドキとした気分でいるものです。
ましてそれが新入社員であったり、まるで違うフィールドから来た中途採用のメンバーであったりしたらなおさらです。新しいメンバーを迎えるときに私がいつも心がけているのは、
「ちょっと教えてほしいんだけど......」という言葉と態度です。
はっきりいって中身は何でもよいのです。その人の出身地のこと、学生時代にやっていたスポーツのこと、いま住んでいる地域の事情......。
たとえば中途採用の方であれば、前にいた業界のことについて尋ねるのです。
「あの業界はいま、どんな感じなの?」
これを繰り返していくと、他のメンバーのなかにも、
「このことに関してはこの人に聞け」という雰囲気ができていきます。
そうなるとしめたものです。
最初は何となく答えていたメンバーも、だんだん「それ」に関しては専門家のように喜々として語り出すようになるのです。
その中身が、徐々に仕事に関連したことになってくれば、チームのなかでのその人の存在感と役割が生まれ始めます。
まずは、このようなところからその人の「居場所」をさりげなくつくってあげることが、イキイキと輝く第一歩になるのです。

モザイク職場の時代だからこそ

私が最初に入社した会社で思ったのは、
「これが会社か!?」ということです。
何も知らない新人の私が、まず洗礼を受けたのが、入社式でした。「普通」会社の入社式といえば、厳粛な雰囲気のもと、社長からの訓辞、そして辞令の交付があり、それを新人たちがおごそかに頂戴し、全員で社歌を斉唱する......というイメージを漠然と抱いていました。しかし、実際の入社式は、そのイメージとはまったく異なるものでした。
まず、最初に司会の人が行った挨拶の段階から、会場のあちこちで爆笑の渦が巻き起こり、それはなんと役員陣のお話のなかでもやむことはありませんでした。しかも、その笑いは下品な笑いではなく、心底その話に共感して起こる笑いであることは、新人の私でもすぐにわかりました。
そして新人が1人ひとりスピーチをする段になると、その笑いのボルテージは一気に最高潮に達しました。
新人が何か話すたびに、いや一言も話す前から、つまりステージに上がった時から、四方から「温かいヤジ」が飛び、なんと笛や太鼓が鳴り出す騒ぎです。
入社式という、世間のイメージではおごそかな場で、絶え間なく起こる明るい笑い声が、自分たちの入社を心から待ち望み、期待をかけてもらっているということを、ひしひしと感じさせてくれたのでした。
それは新人1人ひとりの話をしっかり聞いてやろう、どんなヤツか確かめてやろう、あわよくば突っ込んでやろうとする先輩社員全員の視線と態度を感じ取っていたからに他ならないと思うのです。
「理解しようとしてもらえる(関心をもってもらえる)」
「期待をかけてもらっている」
この2つは、人ががんばろうと思うときのベースになるものです。

「3300万人 3分の1」という数字をご存じでしょうか?
これは、日本の労働人口に占める派遣など非正規雇用の方々の割合が3分の1を超えた、という数字です。簡単にいえば職場の3人に1人が非正規雇用の方々になったということです。そのことによって大きなプラスもたくさん生まれているのも事実ですが、一つ大きなマイナスをあげるとするならば、日本の職場が、あちこちでモザイクのような姿になってしまったということです。
「それは自分の仕事ではありません......」の一言でもって、あまりにも職場や会社に対して無関心な層ができつつあることも否定できないと思うのです。
とくに新入社員や、異動、転職などで新しく入ってきた「人」に対する「関心」と「期待」をもつ人と風土が薄れるのは、たいへん怖いことだといわざるをえません。


「関心」と「期待」を寄せる

コラム筆者紹介

講師紹介

服部 英彦講師

講師名 服部 英彦
所属 マインドセットジャパン代表取締役社長
神戸女学院大学非常勤講師
蘇州大学客員教授 
略歴 1961年生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業し同年リクルートグループ入社。 1990年 リクルート時代の上司と共に日本データビジョン�鰍�設立し専務取締役、 代表取締役を歴任。これまで1000社を超える企業の人材採用と人材育成の実 施に携わる。また2004年より神戸女学院大学の非常勤講師に就任。著書には 「営業マン 売れるアイツには理由がある」「リクルート流 リーダーの成功法則」など 多数。
コラム リーダーの成功法則1〜なぜあの人のチームは活気があって成果が出るのか?

コラム一覧に戻る

コラムの更新や、マーケティングに関するサービス情報をお届けします

弊社マーケティング研究協会のメールマガジンサービスは、マーケティング研究協会(以下、当社といいます)が無料 で配信するものです。

メールマガジン登録はこちらから

Page Top