2013年1月21日(月)UP 営業・販売商品開発・ブランド戦略人材育成

「ビジネスを見える化する 図解トレーニング」講師:板橋 悟氏インタビュー2

Q1.図解できているドキュメントとできていないものではどれくらいインパクトの違いがありますでしょうか。
何か例をお示しいただけませんか?

ピクト図解は、誰が見ても直感的にその意味するところが理解できるシンボル記号を使っています。そのため、くどくどと解説しなくても、誰とでも一瞬で情報共有できるのがメリットです。
私のセミナーの受講者・Aさんが描いた図解の実例を見てください。松下電器産業(現パナソニック)とTBSのテレビ番組「王様のブランチ」がヘアアイロンを共同開発し、同番組に出演する押切もえさんが開発に際して助言を行うという新聞記事をもとに、そこから読みとれるビジネスモデルを図解してもらったものです。

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出所:『ビジネスモデルを見える化する ピクト図解』板橋悟著(ダイヤモンド社)


左図は、Aさんがピクト図解の表記ルールを説明する前に描いたものです。第三者がこの図だけを見てビジネスのしくみを理解するのは難しいでしょう。一方、表記ルールを説明した後に描いてもらった右図はどうでしょうか。受講者が初めてピクト図を描いたものなので完璧ではありませんが、登場するプレーヤーの間でモノとカネがどのように流れているか、企業の収益源がどこにあるのかが一目瞭然です。これなら、新聞記事を読んでいない人でもおおまかにビジネスモデルを把握できると思いませんか?
「誰とでも一瞬で情報共有できる」ことの効用は、地図の例を思い浮かべていただければよりわかりやすいかもしれません。長々と道順を言葉で説明するよりも、地図を1枚見せたほうが相手にすばやく正しい場所を理解してもらうことができます。ピクト図は地図と同様、スピーディかつ正確にあなたがイメージするビジネスのしくみを伝えることができるツールなのです。会議で競合他社のビジネスモデルを分析したり、自社のマーケティングプランを提案したりする際には、ぜひピクト図を使って説明してみてください。長々と言葉で説明したり箇条書きの文章で整理したりするより、理解が得やすくなると思います。

Q2.こうした図解化をする時に気をつけなければいけない事やコツ等はありますか?

ピクト図は、描き慣れてくるといちいち図解しなくても頭の中に複雑なビジネスモデルが画像パターンとして浮かんでくるようになります。そうなるまでは、なるべくパソコンなどに頼らず、手を使ってピクト図を描くことをつづけてください。

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ピクト図は手で描こう


人が何かを覚えようとするとき、自分の手を使って書くという動作はその記憶を助け、より強固にする効果があります。あなたが受験勉強したときのことを、思い出してみてください。ただ参考書を読むのではなく、自分でノートにまとめたり、手書きで単語帳をつくったりした経験をふり返っていただければ、手で描くことの効用は納得できるのではないかと思います。

ピクト図を描かずに〝わかったつもり〟になることもあるかもしれませんが、ビジネスのしくみを俯瞰する力は一朝一夕につくものではありません。複雑なビジネスモデルでは、「隠れた儲けのしくみ」を見落とす可能性もあります。図にしてみることで抜け漏れや見落としに気づきやすくなるのも、ピクト図解の効用です。



Q3.2月15日(金)のセミナーではどのような実習を予定されていますか?


「勝ち組企業のビジネスの仕組み」、「大ヒット商品のメカニズム」、「なぜあの会社だけが儲かるのか?」をピクト図解で解説した後に、手を動かすワークショップをやります。個人ワークだけでなく、グループワークもあります。
具体的なテーマとしては、

・演習:ニュース記事をピクト図解する
・演習:大ヒット商品のビジネスの仕組みをピクト図解する
・演習:自社(または顧客)のビジネスをピクト図解する


を予定しています。
短時間でマスターできるように、思考補助シート「3W1H要素分解シート」を使い、以下のような流れでトレーニングを行います。

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ピクト図解を短時間でマスターするためのトレーニングフロー




STEP1 ロジックで発見する

1-1 必要な情報が見えない状態

1-2 ヒト×モノ×カネ視点を導入する

1-3 必要な情報だけが見えるようになる

1-4 3W1Hに情報を並べる

STEP2 「ピクト」で表記する

2-1表記ルールを導入する

2-2 ビジネスの関係をピクト図解にする

STEP3 仕事で活用する

3-1 レベル別に目標を設定する

3-2 繰り返してカラダで覚える



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「なぜあの会社だけが儲かるのか?」をピクト図解するワーク


コラム筆者紹介

講師紹介

講師イメージ

講師 板橋 悟
所属 エクスアールコンサルティング(株)代表取締役
略歴 1963年生まれ。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科在学。「デザイン思考」と「グローバルキャリア」を研究中。東京工業大学理学部物理学科卒後、リクルートに入社。エンジニアとして米国マサチューセッツ工科大学(MIT)に社費留学。帰国後、KIDS向け教育(エデュテインメント)事業を新規事業として立ち上げ、メディアファクトリーに事業部長として出向。子ども達が「イメージ」で直感的に楽しく学ぶビジュアル学習理論を研究。
現在は「ピクト図解」を使った「ビジュアルシンキング」の有用性を提唱している。またビジネスプロデューサーとして、企業の新商品開発・新規事業開発、左脳プラス右脳型プロデューサーの育成に従事している。
講座 ビジネスを見える化する 図解トレーニング
公開セミナーにあたって(インタビュー)

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