2011年7月04日(月)UP マーケティング商品開発・ブランド戦略人材育成・組織力強化

連載:マーケティング実態調査からみる成功企業のポイント【第3回】関心のある市場と展開課題

1.関心のある市場

国内市場が低迷する中で、関心のある市場・テーマについて質問をした。
BtoC企業では、「シニア市場」が最も多く、MAで約6割が選択している。(SAでも19%)少子高齢化の社会環境の中で、シニアへの期待が高まっている状況がうかがえる。
一方BtoB企業では、「アジア市場」を選好する率が高い。(MAで7割、SAでも3割)国内市場の低迷を背景にして、中国・アジアに活路を見出す姿勢が顕著にみられる。
アジア市場、シニア市場に続いて「エコ市場」の関心が高い。地球環境の変化に起因するエコロジーに対する関心が高い。特にBtoB企業において関心は高く、CSRとしてエコロジーを捉える企業に対して、ビジネスチャンスを見出していると思われる。また昨今の健康ブームをいかに消費に取り込むか、BtoCを中心として「健康市場」に関心を寄せている。
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BtoB、BtoCともに上位に位置しているのが、「エンドユーザーの動向」。第二回目のコラムに登場した商品コンセプトにおいて消費者インサイトの重要性を記述したが、消費者が消費シーンにおいてどのような意識のもとで、どのような行動を取っているのか消費者視点で考察することが重要である。BtoBにおいても流通との関係性からエンドユーザーの実態が掴めきれていないという話はよく聞くテーマである。



2.シニア市場における課題



「シニア市場」を選択した方に、取り組む上での課題をフリーアンサーで求めたところ、そもそものライフスタイルや潜在ニーズが把握できていないという状況が浮き彫りになった。団塊世代の定年退職が過ぎ、いよいよ高齢化社会の幕開けという社会状況の中で、これまでのシニアのイメージとは違ったライフスタイルが想定されている。しかしその実態がよく掴めていないというのが企業の現状のようだ。


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団塊世代の意識は若く、日本経済を牽引してきたという自負も高い。流行に対しても敏感である。ただ身体的な衰えや嗜好の変化も当然ある。その掛け合わせの中で、ニーズに対する実態とのギャップを見出すことが課題と言える。

この層に対するマーケティングのアプローチも難解である。「シニア向け」と題する商品は見向きもされない。「健康」というキーワードも、そのままでは伝わりにくい。団塊世代を含む新たなシニア世代のアプローチは、その実態を掴むことからはじめなくてはならない。


3.グローバル市場における課題

グローバル市場の課題は、シニア市場と類似しており、市場自体のニーズが掴みきれていないことがいえる。新興国では統計データが揃っておらず、市場全体が理解されていないのが現状である。加えて流通チャネルも国ごとに違いが大きく、いかにメーカーと流通チャネルとがWin-winの関係を構築できるかが、課題として挙げられる。

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考察
  • アジア市場、シニア市場ともにポテンシャルを高く感じているものの、取り組みにおける難易度は高い。両市場とも、まずは実態を掴むことが必要不可欠であり、ターゲットのインサイトを捉えなければいけない。


  • ターゲットとする対象者が、何を考え、どのような行動をとっているのか?その時に欠乏している事象は何であるのか?掴むことが重要である。
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    コラム筆者紹介

    講師紹介

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    講師名 蛭川 速(ひるかわ はやと)
    所属 株式会社フォーカスマーケティング 代表取締役
    略歴 中小企業診断士。1969年生まれ。1991年、中央大学商学部卒業。同年(株)常陽銀行に入行。1997年(株)マーケティング研究協会に入社。専務取締役を経て2012年5月から現職。著書に「マーケティングに役立つ統計の読み方」がある。企業のマーケティング支援業務に15年間携わった経験から、実務で活かせるマーケティング戦略を提唱。商品企画や販売促進などマーケティング実務におけるコンサルティング活動とマーケティングリサーチ支援を行う。ビジネスセミナーや企業研修講師としても活躍。 「マーケティングは仮説設定が全て」を信条として、定量データから仮説を設定するプロセスを構築。企業実務での支援活動に注力している。
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    コラム マーケティング実態調査からみる成功企業のポイント(連載)

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